セミナーレポート 

ビジネスリーダーシップセミナー

Q&A

Q)新しいADC構造は理論的には考え付くと思うのですが、実現への課題は何だったのでしょう?

A)列毎に配置した、数千個以上のADCの特性のバラツキをコントロールすることが、最大の課題でした。例えば、ADCのゲインが異なると、画像としては縦筋になって見えます。ノイズ発生も抑制しないといけません。
 

Q)裏面照射構造の実現に時間が掛かったのは、新しい製造プロセスが必要だったのでその開発に時間が必要だった、とのことでしょうか?

A)イメージセンサを裏面照射構造にする場合、裏面を研削した後、能動素子を形成するために、裏面が表面と同じ結晶状態になるように研磨、アニールしますが、結晶性を完全に復元することはとても難しい。結晶性の回復プロセスを開発するのに、時間がかかりました。

 

Q)Sonyに対してアドバイスする場合、更に進化していく為のDXに必要なChallenging ポイントはなんでしょうか?

A)これは、非常に難しい質問です。経営者の理解、経営者のリーダーシップではないでしょうか? DXには、お金も人も時間もかかるので、DXする事柄の「選択と集中」が必要で、DXやり遂げるという経営者の強い意志が要ります。
 

Q)社内の反対に対して、どのようにご対応されたのでしょうか?

A)社内の全員が反対という事はないので、少ない賛成者と協力することです。そして、反対者に「何故?」を辛抱強く、論理的に説明することです。反対者に、理解を得ることは容易いことではありません。ここが出来るかどうかが、本物のリーダーになれるかどうかの分岐点です。
 

Q)やはり、ベンチャー企業の場合は、実行力が一番必要で、習熟した企業の場合は、先見性のような気がしますが、このあたりは、大きい小さいで回答をお願いします。

A)ソニーはベンチャー企業の集まりです。自分が成熟したと思ったら、そこで企業の成長は止まります。先見性と実行力のどちらが大事であるとか、優先順位を付けているのは時間の無駄で、両方を身に付けているのが優れた経営者です。
 

Q)鈴木様 貴重なご講演ありがとうございます。CMOSセンサーへ進むと決断されたときに、勝算がおありだったのだと思いますが、その勝算はどのようにして得られたのでしょうか。ご自分で探求されたのでしょうか、部下からのインプットで総合的にご判断されたのでしょうか。また、バックアッププランはたてられたのでしょうか。

A)半導体、或いは、エレクトロニクスの本質は、「スピードと消費電力」です。CCDとCMOSでどちらがそれを実現できるか、そして、半導体はどこまで進化するのかを考えました。リーダーは部下と議論するけれど、通常、結論はその前に決めています。私は、退路は断つことにしてます。
 

Q)画像というのはノウハウの塊で、なかなか他社が追い付けない分野なので、画像を選んだというのは凄いと思いますが、もともとそれは意識していたのでしょうか?意識して画像を選んだのだとしたら、どうやって画像という分野を選んだのでしょうか?

A)ソニーは感動を提供する会社です。映像と音が人の感性を刺激します。生活の便利さとか効率を追求する会社ではないので、「映像と音を極める」、そして、「人々に感動を提供する」企業になることにしました。

セミナー概要

プログラム内容

本セミナーでは、弊社顧問・鈴木智行(ソニー株式会社元執行役副社長)がパネリストとして登壇します。 今日のソニーのイメージセンサにおける礎を築いた同氏。イノベーティブなソニーの製品創りをリードし、リーダーシップ、マネジメントによって、企業再生を成功に導いたこれまでの「創造と挑戦」をメインにAI活用事例もお話致します。

<講演内容>

鈴木顧問講演(30分)

・ソニー イメージセンサの変革

・ソニー 企業再生

・リーダーシップ /マネジメント

弊社石川×鈴木顧問対談(30分)

登壇者

鈴木 智行

ソニー株式会社元執行役副社長。1979年ソニー株式会社入社。ソニー・イメージセンサ事業において、黎明期から事業拡大を担い、今日における同社のイメージセンサの礎を築く。2015年執行役副社長就任。イノベーティブなソニーの製品創りをリードする傍ら、リーダーシップ、マネジメントについて社内教育を実施してきた実績を持つ。ソニーR&D の重点領域である、 AI×Roboticsを主導し、ソニーの史上最高益に貢献。現在、株式会社アイデミーの顧問を務める。

石川 聡彦

株式会社アイデミー代表取締役。Forbes U30 Japan 選出。元歌舞伎子役。東京大学工学部卒、同大学院中退。AIの内製化ソリューションAidemyを提供。著書『人工知能プログラミングのための数学がわかる本』(KADOKAWA/2018年)『投資対効果を最大化するAI導入7つのルール』 (KADOKAWA/2020年) など。

開催概要

日時

2020年5月29日(金)11:00〜12:00

参加料

無料

開催場所

オンライン(ZOOM)