大鵬薬品工業株式会社(以下、大鵬薬品)様は、大塚ホールディングス株式会社傘下の製薬企業で、がん領域を中心に高い専門性を発揮しながら医療用医薬品の研究開発、販売を行っています。また、「チオビタ・ドリンク」等のコンシューマーヘルスケア商品でも広く知られています。「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」という企業理念のもと、革新的な製商品の提供により生活者の健康をサポートすると共に、グローバル市場でも積極的に製商品を展開し、世界中の医療ニーズに応える企業として成長を続けています。
今回、大鵬薬品様においてDX実践研修「Aidemy Practice」の「問題解決ワークショップ」を実施しました。本研修を選んだきっかけをデジタル・IT統括部 ビジネスデザイン課の平出様(写真中央)にお伺いしました。
また、受講生の声として監査部の黒崎様(写真左)、マーケティング部の酒井様(写真右)にもお話をお伺いしました。
※本記事に記載のある個人の所属は、研修開催時点の情報です。
「問題解決ワークショップ」概要
大鵬薬品様は、今後社内でDX企画推進を行う人財が課題のとらえ方やその進め方に関するスキルを習得するため、より実践的なワークショップの実施を検討していました。そこで、問題の特定から対策まで、講義やケーススタディー、実務の分析を通じて学びを深めることのできる「問題解決ワークショップ」を弊社から提案いたしました。
※こちらはイメージになります。
事務局様のご感想
ーー数多くの研修を実施している貴社において、今回の研修はどのような位置づけなのでしょうか。
平出様 :今回の研修は、大鵬薬品のIT部門が推進している全社的なDXの枠組みにおける人財育成施策である、DXG人財(※1)研修内の実践演習プログラムとして企画したものです。その中でも、DXを推進する上でのビジョン策定や企画立案など、大鵬薬品のDXの起点となるビジネスデザイナーロール(※2)の育成を目的としたプログラムになります。
(※1):DXG人財
大鵬薬品がDX人財育成を進める上で、会社が求める人財像を独自の定義で下記に分類している。
(※2):ビジネスデザイナーロール
DXG人財を役割(ロール)ごとに詳細化し、大鵬薬品のDXに必要な役割として独自に定めた人財類型のうちの一つ。経済産業省が公開している「デジタルスキル標準」を参考に作成。
ーー受講生はどのように選定しましたか。
平出様 :DXに前向きな方には積極的に機会を与えたいという考えと、やる気のある方ほど大きな成果につながる可能性も高いとこれまでの知見から判断し、手挙げ制にしました。今回のプログラムは、高いDXスキルレベルを目指す目的もあったので、DX人財・D人財・X人財のいずれかに認定されていることを応募条件の一つとして設けましたが、積極的な多くの社員から応募があったため、選考を行いました。応募者は既に高い応募基準をクリアしている方々なので、単にスキルで判断ということではなく、参加目的や本部間のバランスなども考慮して、全社最適なメンバーとなるように総合判断を行い、20名を選抜しました。
ーーずばり、アイデミーを選んでいただいたポイントは何でしたか。
平出様 :大鵬薬品のDX人財育成は現在、知識をインプットするだけではなく、アウトプットによる成果につなげるフェーズに入っていると考えています。そのため、座学にとどまらず、実際の成果につなげられるプログラムとして展開できるかを最も重視しました。さらに、自社で定義したビジネスデザイナーロールの人財育成にもマッチするものとなると、求めている研修はなかなか見つかりませんでした。その中で、アイデミーさんにご提案いただいた「問題解決ワークショップ」は私たちの理想にも近く、また、こだわっていた「視座を上げ、デジタルを活用した上で、大きな変革を企画でき、実際の成果物を自部門に持ち帰ることができる」という点もプログラムの中に柔軟にカスタマイズいただけたことが決め手となりました。
受講者様のご感想
ーー手挙げ制の募集ということでしたが、なぜこの研修に参加しようと思ったのですか。
酒井様 :今回の研修は、積極性がありDXの理解が進んでいるメンバーが対象のアウトプット中心の研修であったため、これまで行われてきた幅広い社員を対象としたインプット中心の研修と異なる新たな学びがあると思い志望しました。
黒崎様 :社内のDXG人財定義でX人財(変革を企画する人財)の認定を受けていて、自分にも何かできることはないかということと、年齢関係なく持てる力を発揮したいという思いで志望しました。
ーー普段関わりの少ない部署の方とグループになっての研修でしたが、いかがでしたか。
酒井様 :今までと違うメンバーの中でこその気づきがありました。また参加者は全員積極的に研修に参加していて、吸収できたことも多かったですね。
黒崎様 :全員でのディスカッションでは、さまざまな意見の傾聴を意識しました。皆さんの活発な意見交換は、いろいろな考えを聞けて非常に刺激的でした。
ーー研修の前後での変化はいかがですか。
酒井様 :研修で学んだ問題の考え方が普段の業務でも生きていると感じています。具体的にいうと、日々の業務で問題を考える時に、「さまざまな役職者の視座からのとらえ方はどうか。」というところまで考える意識がつきました。また研修では実際の業務の中ですでに取り組んでいるものを題材にしたので、より全体像が見えるようになりました。
黒崎様 :今回の研修を通して、昔担当していたプロジェクトマネジメントの知識がよみがえりました。当時、あるべき姿とは何かを考えて課題解決をしていましたが、問題解決にもその手法が使えることを再認識できました。
ーー研修の中で印象的だったものはありますか。
酒井様 :グループでの研修だったので、ディスカッションをしながら進められたのがよかったです。講師の方だけでなく、他の受講生の話も聞けたことで理解が深まり、まねしてみたいと思えることが多かったです。
黒崎様 :研修で取り上げられたケーススタディーがちょうどいい題材だったと思います。提案資料を作る過程で、研修で作ったものを見返したりもしていますよ。
最後にメッセージをお願いします。
平出様 :私たち大鵬薬品が社会に貢献し続けるためには、デジタルによるトランスフォーメーションは必須と考えています。そのための風土醸成や人財育成などに日々邁進していますが、その取り組みの一つである今回のプログラムが大鵬薬品の変革につながり、ひいては社会へのさらなる貢献につながれば大変うれしく思います。研修自体は終了しましたが、今回の新たな提案や習得スキルを活用することは、新たなDX企画を立ち上げるフェーズのスタートとも考えています。この度はDXの起点となる重要な企画フェーズにおける研修を実施いただき誠にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いします。