新しい社会様式に適応するため、企業はのDXへの取り組みが活発になっています。
企業のDX化のスピードが加速し、ここ数年で10年も進んだと言われています。
しかし、ここで問題になるのがDX人材の確保です。
DXが急速に進む反面、それを牽引できる人材が圧倒的に足りていないのです。
企業のDXプロジェクトを成功させるには、いかにDX人材を確保するかがカギとなってきます。
本記事では下記のような企業様向けに、社内でDX人材を育成するための方法とポイントを解説します。
- DX人材を確保したい
- DX人材を社内で育成したい
- DX人材の育成のポイントを知りたい
本記事を読んで、DX人材育成のポイントを理解いただければと思います。
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DX人材とは?
まずは、DX人材とはどのような人材なのか明確にしましょう。
下記は、経済産業省によるDXの定義です。
経済産業省によるDXの定義
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
出展 https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf
つまり、企業が獲得すべきDX人材というのは、単なる業務効率化だけではなく、データやデジタル技術を使って、企業を強い組織へと変革させていく人材、と解釈できます。
DX人材を確保するには、外注・自社育成のどちらにすべきか?
DX人材の確保する方法は、大きくわけて2つあります。
- 外注
- 自社育成
それぞれのメリット、デメリットを見ていきます。
外注
外注する場合は、社外の専門家に頼ることになります。
外注のメリットは、DX推進プロジェクトにかかる時間の短縮です。
専門家はDXの知識と経験が豊富なため、会社の現状を見て、目指すべきゴール、ゴールまでの最適なプロセスを提案してくれます。
過去の成功事例、失敗事例などもから学べることも多く、プロジェクトを牽引してくれるでしょう。
一方、定期的に発生する外注コスト、自社のサービスドメインの知識が少ない、社外の人材ゆえに機動力に欠けるといったデメリットがあります。
自社育成
自社の社員をDX人材へと育てていきます。
自社育成のメリットには、下記が挙げられます。
- 自社に適した判断ができる
- 適切なコミュニケーションができる
- リーダー人材の発掘に役立つ
社員は、自社の現状と課題を把握しています。
自社の事業に必要なものは何か、改善できる機能は何か、など組織の課題に対して最適なアプローチができるのは、やはり自社の社員ならではです。
実際にプロジェクトを立ち上げて人を動かす時に、社内で適切なコミュニケーションができるのもポイントです。
また、人材育成を進めていくと、自主的に学習したり、アウトプットをする社員が一定数現れます。
彼らはDXへの関心が高いため、組織やプロジェクトを牽引するリーダーになれる可能性がある貴重な人材です。
自社で育成を進めることが、将来的なDX推進リーダー人材の確保に役立ちます。
ただし、実務未経験の人材を教育することになるので、長期スパンでの計画が必要になるというデメリットがあります。
DX人材を自社育成するポイント
DX人材を育成するためのポイントは以下の2つです。
- 育成対象者を選ぶ
- 職種ごとにカリキュラムを組む
育成対象者を選ぶ
まずは、社員を選抜します。
ここで重要になるのが「誰を選ぶのか?」という点ですが、他の従業員に強い影響力を持つキーパーソン的な人材を選ぶことをおすすめします。
影響力がある人材が先陣を切って取り組むことで、「あの人が取り組むなら自分もやってみよう」「あの人がおすすめするなら学習する価値があるはずだ」と認識してもらえます。
そのように認識してもらうことで、学習やプロジェクトを全社展開する時にも理解を得やすくなります。
職種ごとにカリキュラムを組む
DX人材といっても、職種によって求められるスキルは異なります。
職種は大きく分けると下記の2つに分類されます。
- ビジネス職
- 技術職
ビジネス職
ビジネス職には、自社の現状分析力、課題設定力、解決策の企画力が求められます。
ゆえに、AIや機械学習でできることを理解し、全体の体制図や、ロードマップを描く力を養うことができるプランナーやプロジェクトマネジメント系のカリキュラムが適しています。
具体的には、AIや機械学習の基礎知識、数学、統計学、Python、効果の測定方法などの学習がおすすめです。
技術職ほど深い知識は求められませんが、会社全体を見渡し経営層と現場を橋渡しできる知識は必要です。
技術職
技術職には、AIや機械学習モデルの実装力やビジネス職との調整力が求められます。
ゆえに、Poc開発や運用方法を学べるエンジニア系カリキュラムや、ビジネス職との橋渡しをするディレクター系のカリキュラムが適しています。
他にも、製造業向け、IT業界向けといったように業界別にカリキュラムを組むことも有効です。
効率的に人材育成をするのであれば、業界や社員の職種に合わせてカリキュラムをカスタマイズすることが大切です。
>>関連記事:企業がDX人材育成に失敗する理由とは?解決策は目標設定と役割定義
まとめ
本記事では、DX人材の育成方法とポイントを解説してきました。
これからは、自社で人材育成を始める企業も増えるでしょう。
しかし、実際には思うように育成が進まないケースが多々見受けられます。
- 何から始めればいいか分からない
- 学習を指示してみたが、社員の学習進捗が芳しくない
このような事態を避けるには、DX人材育成の目標設定・人材の役割定義・職種別のカリキュラムが必要になってきます。
上記のお悩みをお持ちであれば、改めてDX人材育成の戦略を見直してみましょう。