日鉄テックスエンジ株式会社様(以下、日鉄テックスエンジ)は、鉄鋼分野を中心に、機械、電気計装、土木、建築、ロボットなど形あるものから、コンピュータシステムやソフトウェアまで、幅広いものづくりに携わる総合エンジニアリング企業であり、総合力世界No.1の鉄鋼メーカー「日本製鉄グループ」の一員として、社会の発展に貢献をされています。
日鉄テックスエンジ様にはDXの実践研修「Aidemy Practice」の「システム業務要件定義ワークショップ研修」を実施いただき、その研修実施後の社内の変化、受講生様のご感想などを経営企画部チーフマネジャーの細川様(写真、左から2人目)に伺いました。
「システム業務要件定義ワークショップ」研修概要
日鉄テックスエンジ株式会社様では、各エリア、事業部毎に残っている「ムリ・ムダ・ムラの解消&生産性向上」を目的に、業務標準化を進め全社データ・プラットフォームの構築を予定されています。
そこで、開発を進める上で必須となる「業務要件定義」ができる人材の育成を目的として今回の研修をご提案致しました。
1回目として、各事業(本)部から今後の拡大を見込み、ライン長や業務に精通しているメンバーの約20名対面による研修を行いました。今後は初回同様約20名程度を対象にオンライン形式で実施を予定しています。
※上記はイメージになります。
※実際はカスタマイズをしてご提供しております。
顧客の求める「価値・要求」を理解し、デジタル時代に対応した提案ができる人材を育成
ーー研修を選んだきっかけを教えてください。
当社では、2013年以降複数企業と統合しシナジー効果を出す一方で、基幹システムのみ統一としたため旧会社の業務手順が残っており、まずは「業務の標準化」が急務と考えデータのデジタル化を進めているところです。
一方で、業務に精通する人材の文書化(定義化)する能力やシステム展開するための知識不足が顕在化し、この解決には「システム要件定義」の習熟は必須と考えました。
そこで今研修を通して、業務要件定義における主要なドキュメントの作成方法を社員に習得してもらうことにしました。
ーー今回の研修はどのような位置付けなのでしょうか?
DXの専門研修の位置付けです。
前段お伝えした全社的な「業務標準化」はもちろんですが、当社システム事業部においてはベンダーの一面も持っており、顧客の既存システム再構築(更新)が加速する一方、複雑化した機能を理解することは難しくなっています。
そこで顧客目線での要件定義を学ぶ事で、社員には顧客の求める「価値・要求」を理解し、デジタル時代に対応した提案ができる人材になる事等を期待しています。
受講生様のご感想
ーー研修の中で最も印象的だった部分や学びは何ですか?
・あいまいな考えを言語化し、共有する大切さに改めて気づいた。
・本講座の内容は若手社員にはレベルが高いと考えていたが、実習中心のわかりやすい内容であったので十分理解することができると思った。
・実際手を動かし、グループ員と相談しながらの対応で効果があり理解が進んだ。といった前向きなコメントが多く出てきた。
ーー研修前後で業務に対して変化はありましたか?
・「業務フロー」や「業務処理定義」の作成が出来れば、誰がどのタイミングで何をする?という要件がきちんと整理され、今後のDX化や業務標準化にも手助けになると思った。
・現場サイドのメンバーが参加しており、要望に沿って要件を満たす作業が非常に重要であることを理解してくれたことが良かった。
・システム要件定義の理解を深めるために、業務(簡単なのもで良いが)を実際に要件定義化する事も重要と感じた。
・一方で、「実際の業務に応用できるかどうかは、行ってみないとわからない」 といった意見もあった。
事務局様のご感想
ーー今回の研修の選定で最も重要視されたポイントは何ですか?
当社ではできない専門知識の提供・理解度・わかりやすさに期待しました。(業務標準化「As Is・To Be」を考える際の共通フォーマットとして展開が可能かどうか等)
また、2021年度より「Aidemy Business」を利用してのITリテラシー教育がスタートしました。経営層からスタートし約3,000名が受講を終え、社員のITリテラシーの向上を実感しています。そのような状況で、「業務要件定義ワークショップ」研修のご提案をいただき、当社のDX促進(業務標準化)に合致すると考えました。
内容についても相互に会話しながらのグループワーク活用等、非常にわかり易いと感じ、選定に至りました。
ーー今回の研修対象者の選定はどのように実施しましたか?
各事業部または事業(本)部から推薦してもらいしました。選定に当たっては、今後の継続受講を見据え、ライン長や業務に精通したメンバーとしました。
事務局としては、当初、ワークショップ参加者の率先参加は難しいと思っていましたが、快く選出してもらいました。
- 電計事業本部 → DX推進メンバー及びライン長
- 機械事業本部 → 業務標準化タスクフォースメンバー
- 建設事業部 → 設計若手 等
当社が目指すDX推進課題(業務標準化や工事支援プラットフォームへの展開等)とちょうどマッチしたのでは無いかと思っています。
最後にメッセージをお願いします。
当社は2023年7月にDX推進部が設置される等、業務効率化・生産性向上を目的とした従業員の働き方が大きく変わるタイミングと認識しています。
今後のワークショップの進め方については、受講アンケートやDX推進部等の意見も踏まえ、検討が必要と思っています。受講するメンバーの経験や業務スキル等で、いくつかのカスタマイズも必要となるかもしれません。
一方で、今後このような専門人材による研修頻度は確実に増加すると考えており、当社へのDX推進の提案を期待しています。