AI導入とその後の組織定着を実現する『AI人材育成方法論』【セミナーレポート・後編】

この記事は10月27日に開催されたWebセミナー「人事起点でゼロから始めるAI人材育成 ~AI withコロナ時代の人材育成と組織定着の秘訣とは~」のレポートです。

※記事化のために一部を編集しています。

前編に引き続き、株式会社WizWeと株式会社アイデミーの共催セミナーの模様をお届けします。講演後、WizWeの森谷幸平氏と、アイデミーの清水俊博が質疑応答を行いました。

目次[非表示]

  1. 1.個人や組織に新しいシステムを定着させる際の工夫やコツはありますか? (プレイヤーと管理職側の観点から)
  2. 2.新入社員研修に次世代人材研修を組み込む場合、どのような内容が良いですか?
  3. 3.新卒でAI人材となりうる候補者を見極めて採用することは難しいでしょうか?
  4. 4.習慣を定着させる上での共通した組織課題について教えてください。
  5. 5.「習慣」の可能性とは? 習慣化で期待できることとは?
  6. 6.人事としてサービス導入の際に検討すべきポイントと、まず着手すべき一歩を教えてください。
  7. 7.資料ダウンロード・お見積り

個人や組織に新しいシステムを定着させる際の工夫やコツはありますか? (プレイヤーと管理職側の観点から)

清水

まずは、ハブになるメンバーを見極め、その人を味方につけて、周りに定着を促していくことが挙げられます。どんな組織でも、年代を問わず周りに対して影響力を持つ人がいるものです。

もう少し長期的な視点ですと、例えば新入社員を大量に採用して回っている企業の場合は、新入社員研修に取り入れてしまうのが一番わかりやすい方法です。仮に、年間で全社員数の5%にあたる新入社員を採用する会社の場合、新入社員研修を5年続ければ、全体の25%、4人に1人が研修を受けていることになるので、良い方法の1つかと思います。

また、これは非常に基本的な話ですが「研修システムで学習している時間は業務です」とアナウンスするべきです。業務時間内に学習して問題ないことや、業務時間外ならば残業時間として申請することを周知しなければなりません。業務である、という意識を植え付けるのは、必ずやるべきことだと思います。

森谷

どこの会社でも、やってみて成功した実績がある人、キープレイヤーが絶対にいるんです。

あるゼネコンのお客様の例で、一度引退して再雇用された60歳くらいのキープレイヤーがいました。技術者の中で一目置かれている方で、人事は「この人を成功事例にしたら絶対に社員に響く」と考えました。初期集団の設計で、その方を集団に入れて、成功したら体験談を聞き取って一斉に社員に流したところ、非常にうまくいきましたね。

もうひとつ、ストラテジックプレイスを作ることが挙げられます。全社で一気に、というのが難しい場合は、ある拠点で核となる人材を中心とした集団を作り、そこで上手くやっていくのは成功事例になると思いますね。

新入社員研修に次世代人材研修を組み込む場合、どのような内容が良いですか?

清水

私からは、Aidemyを使っていただく前提でお答えします。AIを中心とした先端技術に関して、新入社員のレベル感にもよりますが、まずはリテラシーを高めて一定の水準にすることが必要になると思います。弊社のコンテンツでは、人工知能の概論など、AIのリテラシーを身につける内容の研修を受けていただくことが考えられます。

その上で専門性を高めていく方向性で、理系・情報系出身で既にプログラミングやAIに関して多少の知見がある方に関しては、その先のさまざまなコースを自由に受られるようにコースを開放しておくのもありかもしれません。

森谷

「文系人材の中に隠れた凄まじいAI人材がいる」という、アイデミーの石川社長の言葉を思い出しました。まず基礎を学んで、大好きになって、勉強して詳しくなる人が出てくるのだと。やはりまず全員でやることが重要なのでしょうか。

清水

はい、そう思います。その先、アドバンスドの講座を自由に学習できるようにするのも、そういう意味では重要です。あなたは文系だからここまでね、と才能にフタをしてしまうともったいないんですよね。そこからはみ出て学習しよう、伸びよう、これは面白い、と食いついてくれる人は絶対にいます。そういう人の伸びしろを阻害しないようにしてあげるのが、重要なポイントだと思います。

森谷

新卒のみなさんはビジネスパーソン向けのeラーニングを受講すると思いますが、そこにDX教育としてAidemyも受講しましょう、という感じですか?

清水

そういう形が多いと思います。例えば、1日8時間の勤務時間のうち、Aidemyだけを2週間やりましょうというパターンは少なく、3~6ヶ月の期間内で徐々に進めてもらうケースが多いですね。

新卒でAI人材となりうる候補者を見極めて採用することは難しいでしょうか?

清水

いわゆる理系の方で、実際に会社の中にあるデータを分析し、前処理をして、自分たちで学習し、機械学習のモデルを作り、AIを構築できる人材を採用したいという場合は、大学などで経験のある人を採用するのが一番わかりやすい方法ではあります。ただ、そこは完全に売り手市場であるため、競争率が非常に高いです。

AI活用を売りにしている会社でなければ、そういった人材を採用するのは正直言ってちょっと難しい状態ではないかというのが、私の実感です。このことから、条件にあてはまらない方でも教育・育成でなんとかするという道を選ぶのも、1つの選択肢だと思っています。

森谷

Aidemyを活用している企業では、AI人材ではなかったところからスタートして、育成の結果、AIの実装が回っているということになるのでしょうか。

清水

はい。製造業などでの多くの導入事例がそれにあたると思います。製造業の会社には、機械系のエンジニアはいても、ソフトウェアエンジニアはいません。とは言え、当然、数学などの感度や素養の非常に高い方がいます。そういった方が機械学習や人工知能のスキルを身につけて、実際に回すことができているという事例もあります。必ずしもソフトウェアエンジニアの経験がある必要性はない、ということです。

習慣を定着させる上での共通した組織課題について教えてください。

森谷

やはり目標設定、経営メッセージが出ていることが重要だと思います。マネージャー陣を集めてワークショップを行い、合意形成して理念が浸透すれば上手く回る気がします。

清水

森谷さんのお話にもありましたが、マネージャーですね。マネージャーにやる気がなく「忙しいのに研修なんかやってられるか」と思われてしまうことが、課題として挙げられます。

これは捉え方の問題で、研修というとコンプライアンス教育やハラスメント教育など「守りの研修」を想像しがちです。しかし、AI教育の研修は「攻めの研修」です。売り上げを伸ばす、数字を上げるための研修であることを、森谷さんのおっしゃるようにトップからのメッセージとして出すことで、マネージャーも理解して前向きに取り組んでくれるようになるのではないかと考えています。

「習慣」の可能性とは? 習慣化で期待できることとは?

森谷

人間が変わる、可能性が変わるのが習慣だと思っています。行動が変わると学びの内容が変わり、学びの内容が変わると新しい出会いがあって、どんどん伸びていきます。

習慣化による期待についてですが、今、プロダクトのライフサイクルは短くなってきています。製品を変え続けるためには、新しい学びを繰り返していく必要があります。こうした学びの習慣は、これからの時代を生き抜く重要なスキルだと思います。

また、この人生100年時代に健康で長生きするには、日々の運動習慣が極めて重要ですよね。最初は短い時間からでも、やっていくとどんどん「やってみよう!」という気持ちになります。ツールを利用するなどして、ちょっとした時間を上手く活用することで、いろいろな可能性が広がるのではないでしょうか。

清水

人生100年時代については、本当にその通りだと思います。習慣化していることが日常に及ぼす影響は大きいですよね。よく言われていることですが、毎日少しでも勉強する習慣がついている人は、たとえ1日1%でも、年間では複利で何倍にもなるという話もあります。習慣化することで、学びはどんどん増幅されてきます。そこは非常に期待できるのではないかと思っています。

人事としてサービス導入の際に検討すべきポイントと、まず着手すべき一歩を教えてください。

清水

DX推進のための横串組織を作るため、まずは経営陣への説得が必要です。いきなり経営会議に持って行って門前払いを食らわないように、味方を作ることが重要です。役員の中でも、特にDXやAIに対する危機感を持ち、可能性を感じている人を見極めます。その人を巻き込んで、味方についてもらうところから始めるのが、良い方法なのではないかと思います。

それにプラスして、現場のキーパーソン、ハイパフォーマーを見極めます。「あの人が導入するって言うなら、自分もやりたい」と思わせるような人ですね。そういう人も巻き込むといいでしょう。

森谷

10年前に私が行っていた「グローバル人材育成」は、今の「DX人材育成」と近い空気感があると思っています。中長期では絶対に大事なのに、現場に言うと「えっ、大変」みたいになるようなところがありますよね。そうした方々をうまく巻き込むのが、成功するパターンなのでしょうね。

清水

そうですね。そういう意味では、トップの方が、まさにそこに対して危機感を持っている会社であれば、一番スムーズにはいきやすいですよね。

(後編ここまで)

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